肩・膝の痛み

よくわかる肩の痛みQ&A

Q 肩こり解消に役立つ栄養素は?

A タンパク質やビタミン類を積極的に摂りましょう
筋肉や腱などの材料であるタンパク質、骨に必要なカルシウムやマグネシウム、筋肉などに必要な酸素を届ける血液中のヘモグロビンの材料となる鉄、体内の血液循環をよくするビタミンB1など、首や肩の健康と関係する栄養素はたくさんあります。また、肩こりを引き起こすストレスに対抗するには、ビタミンCやカルシウムなどが役立ちます。慢性的な肩こりの背景には、栄養のバランスの悪さが隠れている可能性も考えられます。ある食品や栄養素に偏らず、バランスよく食べることが大切です。

Q 転倒したときに肩関節を脱臼しました。何度も繰り返すかもしれないと聞き、心配です。

A 肩関節は最もはずれやすい関節です。繰り返さないように肩周囲の筋肉を鍛えましょう
肩甲上腕(けんこうじょうわん)関節は、肩甲骨(けんこうこつ)の浅いくぼみに上腕骨(じょうわんこつ)の骨頭(こっとう)が入り動きやすい構造になっています。しかし、その分、転倒してぶつけたときなどには脱臼(だっきゅう)しやすいのが特徴です。肩をぶつけたときや腕を伸ばして手をついたとき、あるいは腕をひねられた瞬間に肩がはずれたような感じや激痛があり、腕や肩を動かせなくなったら、肩関節脱臼の可能性が考えられます。すぐに固定して、整形外科で診察を受けましょう。治療法としては、上腕骨の位置をもどしてもらった後、3~4週間は固定します。ときには完全にはずれない亜脱臼(あだっきゅう)の状態になることもあります。この場合の痛みは脱臼ほどはひどくありません。ただし、やはり固定は必要です。
肩関節の脱臼・亜脱臼は反復することがあり、それを繰り返すうちにますますはずれやすくなっていきますが、痛みは感じにくくなります。予防のためには、脱臼・亜脱臼を招きやすい、腕を横から後ろに回す動作は避け、肩関節周辺の筋肉を丈夫にするトレーニングを整形外科医などの専門家から指導を受けた正しい方法で行い続けることが大切です。それでも繰り返す場合には、まず専門医に相談しましょう。
また、肩関節ではなく、肩甲骨と鎖骨(さこつ)を結ぶ肩鎖(けんさ)関節を脱臼したときには、靱帯(じんたい)損傷が起き、鎖骨付近が腫れます。固定しても治りにくい場合には、手術が行われます。

監修の先生